私はオカメインコを飼っています。
以前にも書いたことがあるのですが、そのときとはとても状況が変わってしまって、いろいろなことが二人の間を襲いました。
ところが、そんな危機的状況もそのオカメインコがいたからこそ乗り越えてこれました。
私がそのオカメインコに教わったいろいろなこと。
絆、命の大切さを今回ご紹介したいと思います。
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一緒に捨てられ家を失った日
そのオカメインコは『おでん』という名前です。
今考えてみれば、とても珍しい、でもどこか愛嬌のある名前です。
夏のある日、私とおでんは家を追われることに…。
家賃を滞納したとか、何か悪さをしたとか、ペットを飼ったらいけないのに飼ったとかそういう理由ではなく、理不尽な理由でした。
その前から私だけはホームレスの状態でした。
ずっとずっと心にあった存在。それはおでんのこと…どうしても救いたかったのです。
心の中にあったのは、このままにしてしまうとどうなるのかわからないという不安ばかりでした。
そうして、連れて出てきたのは、午前2時を回ったところでした。
おでんだけには不自由な思いはさせられないので、知人宅に頭を下げ…しばらくの間だけ置いてもらうことに。
知人宅はとても広くてきれいで、すぐに環境に慣れてくれました。
私についてきてくれ、そして体調を崩すこともなくいてくれることの感謝と共に沸いてきた感情は、捨てられたという感情がないかどうかでした。
おでんはその感情も乗り越え、新しい環境にすぐに慣れてくれました。
私自身も、その姿に励まされ、そして決意しました。
こうして、ついてきてくれたおでんのためにも元気でいること、おでんを大切にすることでした。
いつでも一緒!
おでんとはいつも一緒です。
やはり、途中で飼育放棄された傷があるせいなのか、片時も私のそばを離れません。
いつも一緒でないと、ご飯も食べない。
そんな寂しがり屋の甘えん坊。
でも、強がりさん。
私の持病のせいで通院生活が激しい時も、一緒に車でついてきていました。
一緒にいるだけでお互いにとても心が穏やかで、そして安心できたのです。
私の持病は頭の難病と精神疾患です。
辛い状況が何度も何度も訪れ、涙しながら過ごす日々も多かったのです。
そんなときもおでんは一切私のそばを離れませんでした。
私が泣くと、肩に乗り歌を歌ってくれるのです。(オカメインコは特にオスが口笛のような歌を歌います)
時には流れる涙をくちばしでつついたりしてきました。
死にたい…そう思うこともあったのです。
それも、おでんが救ってくれたのです。
私を強く叱ってくれました。
噛んだら痛いんだよ!
僕と一緒にいたら楽しいんだよ!
僕とずっと一緒にいるって約束したよね!
そうとでも言うように絶対に離れないのです。
顔を覗き込んで、じっと私の目を見てくるのです。
私の最高のパートナーです!
素敵な絆
私は実家で犬を飼ったことがあるものの、鳥を飼うのは初めてでした。
不純な動機で飼い始めたと言われれば、そうなのかもしれません。
でも、飼い始めたときからずっと毎日一緒です。
いろんなことで助け合いながら生きています。
おでんにとっても私が必要で、私にもおでんが必要なのです。
これが絆、なんだと実感しています。
今、泣きながらこれを書いていても、こういうときには寄ってこない。
それは、悲しい涙じゃないからなんです。
悲しくて涙するときだけ寄ってくるおでん。
まるで、私の心の中を全部見ているかのように。
疲れているときにはわがまま言わない。
むしろ体中を歩いてくれて、マッサージどうですか?
と、言わんばかりの自慢気な顔をのぞかせます。
最近では自己主張が強くなってきたおでん。
わがままも言うし、反抗期も迎えました。
まるで人間の子どものようです。
おでんはうまく甘えられません。
私がパソコンに向かい仕事をしている間は、邪魔をしません。
すばらしい子だと思います。
もう少し、素直に甘えさせてあげたいと反省しているところです。
私自身には実子はいません。
病気の都合で子どもを授かることができなくなりました。
26歳の出来事です。
ずっとふさぎ込んでいましたが、とうとう、34歳になりおでんと出会ってしまったのです。
はじめはうろたえることも多かったです。
インターネットに本いろいろな勉強をしました。
しかし、ケースにより書いてあることはマチマチ。
あてにはならないことが多かったのが事実です。
よく言いますよね、赤ちゃんを育てるのに育児書が役に立たないと。
そうなんです、個性があるからこそ、マニュアルはないのです。
育てながら見つけていくしかない、その子の個性自体を。
実際、鳥を飼うのは初めてと言いましたが、鳥はなんでも食べるイメージがありました。
でも、意外と偏食家なのです。
食事にも、2種類あります。よく種などが混ざって売ってあるシード。
栄養をぎゅっと詰め込んだような形のペレット。
オカメインコによって、最初に出会うご飯がどちらかで、食べさせるものも変わります。
シードで育っている子は、もちろんシードを好みます。
ですが、ペレットを食べている子は、割とどちらでも大丈夫という場合が多いです。
おでんは、完全にシード派です。
しかし、種はどのくらいの割合であげるべきか、ペレットに移行した方がいいのか、悩む時期もありましたが、ペレットを食べないのでシード食にしています。
マニュアルに書かれた通りのこともあります。
実際いろんなところに重複して書かれていることは信用が高いのです。
しかし、オンリーワンで書かれていることは少し疑問を持ちました。
私はFacebookをやっているのですが、その中にオカメインコのグループがあるのです。
いろんな子のいろんな状態が見れますし、いろんな姿が見れます。
自宅にたくさんのオカメインコを飼っている方もいるので、ベテランの詳しい方もたくさんいらっしゃいます。
そういう先輩方に状況を説明して、質問してみる、広く意見を集めてみる、こういった場合はどうしてるのかなどを参考にすることが多かったです。
ご飯のことも体調のことも、実際に飼っている人に質問することが大変私の力になりました。
あとは、爪切りの際に訪れる病院での先生との診察の場で気になることを質問したりもしました。
自己流で行ってしまうと、大変なことになったり、ケガをしたりしてしまいます。
しっかりしたケアを行ったり日常からの観察がとっても大切なことでした。
おでんはまだ9ヶ月、これから20年以上の時を一緒に過ごそうと思っています。
その先にはいろいろなことが待ち受けていると思います。
あってはほしくないけど、病気やケガもおたがいにあると思います。
冬の時期には鳥インフルエンザにも気をつけなければなりません。
様々なことをお互いに気を付けて元気にお互いを尊重してやっていけることを願っています。
おでんは、立派な私の息子です。
自慢の息子です。
これからも2人で幸せに暮らしていこうね!
おでん、これからもどうぞよろしく。