夏になるとその暑さからどうしても水分や冷たい物などを多く取りがちになります。
そしてお腹を冷やし腹痛を起こし下痢になります。
そういえば温かいものを食べ過ぎで下痢をするって聞かないですね。
ではなぜ冷たいものをとりすぎると腹痛を起こし下痢をするのか?
よくいわれるのは消化酵素の働きが冷えのために酵素の働きが低下するためとされています。
そのため腹痛を起こしこれ以上冷たいものをとらないようにさせるための体からの警告といえます。
一般的に下痢は腸内フローラのバランスが崩れてなります
善玉菌が増えるとバランスが整い下痢が収まります。
ということは冷たいものを摂りすぎると腸内フローラの善玉菌に影響があると言えます。
腸内フローラとは?
それでは腸内フローラとは一体何でしょうか?
免疫力の70%は腸内にあるといわれています。いわゆるお腹が免疫力の要といえます。
その大事なお腹である腸のなかには約100種類で100兆個の腸内細菌がいます。
この腸内細菌が免疫に重大な関わりがあります。
お腹の中の細菌が少なくなり、元気がなくなれば私たちは健康ではなくなります。
人間の細胞が約60兆個といわれていますので100兆という数がいかに多いかがわかります。
腸内細菌というのは同じ種類のものが同じところにかたまって生息していてその形が叢(フローラ)に見えることから腸内フローラといいます。
腸内フローラの重要性
腸内細菌には善玉菌と悪玉菌とどちらとも言えない日和見菌があります。
まず赤ん坊が生まれるときにはお母さんの産道を通ってきます。
産道には体液があり赤ん坊はこの体液に触れてでてきます。
この体液には1CCあたり1000万個のバクテリアがいます。
このバクテリアを赤ん坊は全身びっしりにまとってでてきます。
このときの皮膚についているバクテリアの数は大人の10倍もの数がついています。
生まれて「オギャー」と泣いたときに空中を舞っている母親の常在菌をおもいっきり吸い込みその菌がその子の常在菌となり一生その子を守ってくれるわけです。
ところが最近の産婦人科は産湯に薬品を混ぜたりして
生まれたばかりの赤ん坊を洗います。
また赤ん坊がお母さんのおっぱいを飲むときも乳首に付いている常在菌を体に取り込むべきところ必要以上に消毒してしまい。常在菌を取り込めません。
最近では除菌では飽き足らず滅菌しています。
これらの常在菌は人間をまもってくれる存在なのにも関わらず人間自ら菌を殺しています。
また母乳ではなく人工ミルクをあげることで母乳に含まれる未知なる栄養を摂れずにいるためたんぱく質に対する免疫性がなくなります。
こうした常在菌不足が子供のころからのアトピーやアレルギー疾患の一因となっています。
やはり健康になりたければ腸内フローラを大切にしなくてはなりません。
そういった意味では冷たいものの摂りすぎはお腹に悪いと言えます。
腸内細菌の働き
1 体を病原菌から守る・・腸内細菌の善玉菌が増えるとそれらが作り出す乳酸や酢酸で腸内PHが酸性に傾きます。それが病原菌の感染から体を守ってくれます。
2 腸内の腐敗を抑える・・たんぱく質が腸内で悪玉菌に分解されるとアンモニア、アミンなどの腐敗物が作りだされます。腸内が腐敗すると人間が即死するくらいの毒がでます。それでも死なないのは肝臓が解毒してくれているからです。
これを続けていると肝臓も疲れ果ててしまいます。
善玉菌は悪玉菌の増加を抑えてくれています。
3 ビタミンを作り出す・・善玉菌はビタミンB群を中心にニコチン酸やヨウ素などをつくりだしています。
それが体に吸収されて健康に役立っているわけです。
4 善玉菌が増えると有機酸が増えるため腸の蠕動運動が活発になります。便秘予防になります。
5 善玉菌が増えると腸内フローラのバランスがよくなり、下痢の予防や治癒に役立ちます。
6 体の免疫力を高める。・・善玉菌の菌体は免疫機能を促進して免疫機能を高める働きがあります。
7 発がん物質を分解する・・善玉菌は悪玉菌が作り出した発がん性物質を分解する働きがあります。
腸は免疫の要であり第2の脳と言われています。
その中でも善玉菌はひときわ重要性が高いのです。
善玉菌は発酵食品や36.5度~38.5度くらいの温度を好みます。できれば発酵食品をとりお腹は温めることをお勧めします。
腸内フローラが壊れる程冷たいものを摂りすぎるのは気をつけましょう。。