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「Operaブラウザは便利そうだけど、中国企業に買収されたから危険って本当?」「個人情報を抜かれるリスクはないの?」

無料でVPNが使えるなどの魅力がある一方で、セキュリティ面での「黒い噂」が絶えないOperaブラウザ。ネット上には「絶対に使ってはいけない」という過激な意見もあれば、「問題ない」という声もあり、どっちを信じればいいのか迷ってしまいますよね。

そこで本記事では、セキュリティの観点からOperaの「危険性」の正体を忖度なしで徹底検証しました。

【この記事の結論】

  • 中国企業傘下なのは事実だが、本社はノルウェー/ケイマン諸島にある。
  • ✅ 「ウイルス」ではないが、国家情報法による潜在的リスクは否定できない。
  • ✅ メインブラウザとしての利用は推奨しないが、設定次第で「サブ機」としては優秀

どういうことか?その詳細と、もし使う場合の「個人情報を守るための必須設定」を具体的に解説します。

あなたに最適なブラウザは?簡易診断
Q. ブラウザ選びで一番重視するのは?


Operaブラウザが「危険」と言われる最大の理由:中国企業による買収騒動

危険性

Operaブラウザの安全性議論において、避けて通れないのが「運営元の変更」です。なぜここまで警戒されているのか、事実関係を整理しましょう。

ノルウェー生まれから「中国資本」へ。運営元の実態

現在、Operaの親会社は中国企業のコンソーシアム(奇虎360・昆侖万維など)です。

もともとOperaは、プライバシー保護に厳しいノルウェーの企業「Opera Software ASA」が開発していました。しかし2016年、中国企業グループへブラウザ部門を売却。現在の運営会社「Opera Limited」は、タックスヘイブンであるケイマン諸島に登記されていますが、資本の背景には確実に中国企業が存在します。

資本が中国に移ったこと自体も大きな変化ですが、セキュリティ専門家がそれ以上に懸念しているのは、中国特有の「法律」の存在です。

なぜ「中国企業」だと危険視されるのか?(国家情報法のリスク)

疑問

中国の「国家情報法」により、企業が政府の諜報活動を拒否できない可能性があるためです。

中国には「いかなる組織及び国民も、国家の情報活動に支持・協力しなければならない」と定めた法律があります。つまり、万が一中国政府が「Operaユーザーのデータを見せろ」と命令した場合、企業側は法的に拒否できないリスクがある――これが、「Operaは危険」と言われる根拠の核心です。

こうした企業背景のリスクとは別に、ユーザーの実体験として「勝手にインストールされた」「ウイルスではないか?」という不安の声も上がっています。

「ウイルス扱い」されるのはなぜ?勝手に入る・重いという噂の真相

真実

Googleのサジェストに「ウイルス」と出てくると不安になりますが、技術的な事実はどうなのでしょうか。

Opera自体はウイルスなのか?

公式サイトからダウンロードした正規のOperaブラウザは、ウイルス(マルウェア)ではありません。

Chromium(Google Chromeと同じベース)を使用した、機能的にはまともなブラウザです。ウイルス対策ソフトが反応する場合、それはブラウザそのものではなく、広告ブロック機能やVPN機能の挙動が「不要なプログラム(PUP)」として誤検知されているケースが大半です。

ウイルスではないにも関わらず「感染した」と勘違いされる原因の多くは、その強引な「普及方法」にあります。

「勝手にインストールされた」と感じる理由

他のフリーソフトをインストールする際、確認画面でチェックを外さないと同時にインストールされる「バンドル(抱き合わせ)」手法が原因です。

動画ダウンローダーやセキュリティソフトの無料版を入れる際、小さな文字で「Operaブラウザもインストールする」と書かれたチェックボックスが入っていることがあります。これを見落とすと、気づかないうちにPCに入り込んでしまい、「勝手にウイルスが入った!」と誤解を生むことになります。

インストール経緯の誤解は解けましたが、Opera最大の売りである「無料VPN」機能については、誤解ではなく明確な注意点が存在します。

「無料VPN」は安全か?タダより高いものはない理由

リスク

「VPNが無料で使い放題」というのは非常に魅力的ですが、セキュリティのプロから見ると、これは手放しで喜べる機能ではありません。

厳密には「VPN」ではなく「プロキシ」である

OperaのVPN機能は、通信全体を暗号化するVPNではなく、ブラウザの通信だけを中継する「セキュアプロキシ」です。

IPアドレスを隠してWebサイトにアクセスすることは可能ですが、OS全体の通信(他のアプリなど)を守ることはできません。あくまで「簡易的な目隠し」機能だと認識する必要があります。

機能的な制限以上に問題なのは、無料サービスの裏側にある「データの取り扱い」に関する懸念です。

「ノーログ」は本当か?無料サービスの落とし穴

無料VPNの多くは、ユーザーの通信ログ(履歴)を解析・販売することで収益化しているリスクがあります。

サーバーの維持には莫大なコストがかかります。Operaは「ノーログ(記録を残さない)」を主張していますが、外部の第三者機関による厳格な監査証明が少ないため、その透明性には疑問符がつきます。クレジットカード情報やログインIDを入力する通信に利用するのは、避けたほうが賢明です。

ここまでリスクばかりを挙げましたが、Operaには「広告ブロック」や「サイドバー」など捨てがたい便利機能があるのも事実です。リスクを許容して使うための「現実的な妥協案」を提示します。

【実践編】それでもOperaを使うなら!やっておくべき「鉄壁」セキュリティ設定

インターネットセキュリティ

「危険性はわかった。でも、サブ機として便利に使いたい」という方へ。デフォルト(初期設定)のまま使うのは避け、以下の設定を行ってください。

1. 「プライバシー」設定を最高レベルにする

設定画面から「トラッカーのブロック」を必ずオンにしてください。

Operaの設定メニューを開き、「プライバシーとセキュリティ」へ進みます。

  • 広告のブロック: オン
  • トラッカーのブロック: オン(必須!中国等のサーバーへのデータ送信を防ぐ効果が期待できます)
  • 閲覧履歴データの送信: 「予測サービスを使用して検索とURLを補完する」などのチェックを外す

ブラウザ側の設定に加え、ユーザー自身の「使い分け」のルールを決めることが、最大のリスクヘッジになります。

2. メインブラウザではなく「サブ」として割り切る

個人情報や金融情報を入力するサイトでは利用せず、「閲覧専用」として使いましょう。

銀行口座へのアクセス、Amazonでの買い物、仕事のメール。これらはChromeやEdge、Safariで行い、Operaは「調べ物専用」「動画視聴専用」といった使い分けをするのが、最も現実的な運用方法です。

【比較】Operaと他の安全なブラウザ、どれを使うべき?

「Operaは不安だから他も検討したい」という方のために、主なブラウザの安全性と特徴を比較しました。

ブラウザ運営元の国
(親会社)
プライバシー
安全性
こんな人におすすめ
Opera中国 / ノルウェー
(懸念あり)
AI機能やVPNを試したい
(サブ機として)
Braveアメリカ
(最強)
広告や追跡を完全に消したい
Youtubeを快適に見たい
Vivaldiノルウェー
/ アイスランド

(高い)
画面を自由にカスタマイズしたい
(Operaの正統進化)
Chromeアメリカ
(Googleが収集)
Googleサービス連携重視
(何も考えずに使いたい)

もし「Operaの見た目や機能が好きだった」という方は、Operaの元CEOが開発したVivaldiが、中国資本の影響を受けておらず機能も豊富なのでおすすめです。

不要になったOperaブラウザの正しい終了・削除方法

削除

「もうOperaは使わないから、パソコンやスマホから消したい!」そんな時は、正しい手順でアンインストールしましょう。デバイスごとの手順を以下にまとめました。



Windowsでの削除手順:

  1. 「設定」>「アプリ」>「インストールされているアプリ」を開く
  2. 検索窓に「Opera」と入力
  3. 右側の「…」をクリックし「アンインストール」を選択
  4. 重要:「ユーザーデータを削除する」にチェックを入れると設定も完全に消えます

Macでの削除手順:

  1. Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
  2. 「Opera」アプリを右クリックし「ゴミ箱に入れる」を選択
  3. 完全に消す場合:Finderメニュー「移動」>「フォルダへ移動」で ~/Library/Application Support/ を入力し、中の「com.operasoftware.Opera」フォルダも削除

Android / iPhoneでの削除手順:

  1. ホーム画面のOperaアイコンを長押し
  2. 「アプリを削除」または「アンインストール」をタップ
  3. 確認画面で「削除」を選択

Q&A:Operaブラウザの危険性に関するよくある質問

疑問

Q. 個人情報が中国に渡る具体的な証拠はある?

現時点で、Operaがユーザーの個人データを意図的に中国政府へ提供しているという公的な証拠はありません。しかし、「中国企業が親会社である」という構造上、国家情報法のリスクを完全に否定することも難しいため、グレーゾーンと見なされています。

Q. ウイルス感染の報告事例はある?

Operaブラウザそのものがウイルスとして配布された報告はありません。ただし、他のブラウザと同様、Operaを使用して悪意のあるサイトを閲覧すればウイルスに感染するリスクはあります。

結論:Operaはメインブラウザとして使うべきか?

ここまでの検証結果をまとめます。

評価項目Operaの評価
機能性★★★★★(サイドバー、AI機能などは超優秀)
信頼性★★☆☆☆(中国資本による不透明さが残る)
おすすめ度人を選ぶ(リテラシーが高い人向け)

Operaは「危険だから即アンインストールすべきウイルスソフト」ではありません。しかし、「プライバシーを最優先するなら選ぶべきではないブラウザ」であることは確かです。

もしあなたが「少しでも中国へのデータ流出が怖い」と感じるなら、同じChromiumベースでもプライバシー重視の「Brave」「Vivaldi」への乗り換えを検討してみてください。