スーパーでは色々なキノコを見かけ、ここ数年その種類もだいぶ増えましたね!
キノコ料理のレパートリーも増えるので楽しみでもあります。
毎年天然キノコによる中毒事故が発生しています。「天然のキノコには毒キノコがあるから怖い。」と思っているあなた、その気持ちを忘れずに美味しい天然キノコを食べるにはどうしたらよいでしょうか?食用であるはずなのにどうして中毒事故が起きるのでしょうか?
一生を通して天然キノコを味わうことがない人も多いはず、そこで栽培以外の天然キノコを美味しくたべる方法を紹介します。
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キノコの産地に出向いて自然食のお店を探そう!
日本の食卓になじみ深い椎茸は大分県の「どんこ」が有名ですね。現地に行けばきっと専門に扱う飲食店や直売所がレシピを用意して販売しています。出回っているほとんどが栽培ものなので、安心して食べることはできますが、自然の味を堪能することはできません。
天然キノコと言えば「松茸」しか思いつかない人は大正解です。栽培技術はまだないので、中国やカナダやモロッコなどからの輸入品が店頭に並んでいます。間違いなく天然ものなので自然の醍醐味を味わうことができます。ただし香りや鮮度は国内産に比べどうしても落ちてしまいます。季節のものだからと手ごろなお値段の輸入品を買ってみたけど「たいしたことないな。」と正直思った経験をした人もいるはずです。
松茸は広島 長野 岩手 が産地として有名ですので、是非10月頃に現地に行って収穫と調理をしてもらったものを食べるのが一番美味しくいただける方法と言えるでしょう。他の食材と同じで鮮度は味に大きく影響します。
公共機関が開催する「キノコ観察会」に参加しよう!
9月~11月にかけて地域や博物館で行われる年間催しの情報をチェックしてみてください。観察会を企画し参加者を募集していて専門家による説明を聞くことができます。
参加者がいっせいに決められた公園内などで時間内にキノコを探し持ち寄り、種類別に専門家が分けて並べてくれます。傘や胞子の形により種類を特定し、自然環境や増え方など学問的な話がほとんどですが、もちろん食べられるかも教えてくれます。
日本にはキノコが約10000種類、そのうち名前のついているのが3000種類、その中で食べられるのは200種類以上はあるのですが正確な数字ではありません。地球全体で見たら食べられるキノコはほんの数パーセントしかありません。むしろ人間の知らない名もないキノコがほとんどです。
2004年の中毒事故後から毒キノコになった「スギヒラタケ」という天然キノコがあります。「もたせ」の地方名で缶詰として一般に販売されていましたが、当時消化器系の弱い人が続けて中毒事故にあいました。原因が「スギヒラタケ」にあったことがわかりその後の図鑑では毒キノコに種類分けされています。
よく見かける天然キノコ! あなたの身近にもありますよ!
実際に公園内で見かけたものをいくつか紹介します。季節は秋のイメージがありますが年間を通して色々な種類のキノコをみかけることができます。
ヒラタケ・・・半円形でこげ茶色、枯れ枝や切株に発生(食用になる)
ハタケシメジ・褐色で埋もれた木材から発生(食用になる)
タマゴタケ・・真っ赤な傘に黄色の柄(食用になる)
毒ツルタケ・・真っ白で根本が球状(猛毒)
クロハツ・・・柄が短く白い、傘は黒(従来は食用、現在は中毒例があり毒)
毒か食用か簡単に見分ける方法は、コレと言った1つではありません。絶対に気軽に口にしないでください。もしもの時は病院で何を食べたか、できれば現物をもって胃の洗浄をしてもらってください。
中毒例が報告されたら「毒キノコ」のレッテルが貼られます。 毒キノコは一つ一つを覚える以外ないのです。そのようにして図鑑ができあがっていくのも事実なのです。
毒にも種類があり、1幻覚を起こすもの 2内臓を壊すもの 3命取りになるもの 4触るとただれるものもあります。毒ツルタケは別名「殺しの天使」と言われるほどの猛毒です。
地方の露店、自然食を扱う「山小屋風キノコ屋さん」、師匠、を探そう!
キノコを日常的に食材にしている地方では天然キノコを並べている露店があります。ドライブしながら目にしたことがある人もおられるのではないでしょうか?
だいたいそのような露店のご主人はかなり詳しいですので、質問ぜめにしても丁寧によく答えてくれます。「こんなの見つけたけど、なんですか? 食べれる?
なんて気軽に聞けちゃいます。特製のキノコ汁をごちそうになりながらキノコの話が盛り上がるのです。
ペンションでもキノコ狩りプランなるものをみかけますが、できればオーナーに相談して日にちを決められれば間違えありませんよ。なんせ自然相手なので雨の量やその年の傾向で全くなにも取れないこともあり、そうなるとかなり疲れます。キノコが取れないことには話だけでは味はわかりませんからね。
公園でもよく見かける「木耳」。枯れた木に注目!
「きくらげ」は「木耳」と書くようにビラビラとしたゼラチン質の黒いキノコで、まるで木に耳が生えたように見えます。意外とよく住宅街の公園などでもみかけますし、スーパーでは乾燥したものが主流ですが、生の木耳を見たことがあるのではありませんか?
根本の堅い石付きを切り落とし、水洗いをした後適当な大きさに切ります。中華風の野菜炒めやラーメンの具にピッタリですよ!
お肉や野菜と炒めて塩コショーで味付し、コリコリとした歯ごたえがたまりません。
天然物は塩水にしばらくつけて虫だしをしてから調理してください。形が特徴的で比較的わかりやすいと思いますが、やはり最初は知っている人と一緒をおすすめします。
天然キノコはまず毒キノコを知るべし!
木耳と椎茸は同じように枯木から発生しますが、形は全く違います。しかし椎茸によく似たキノコで「ツキヨタケ」という日本で一番中毒が多く報告されるキノコがあります。
木に発生する姿形や大きさ色も似ているので間違えやすいのです。
椎茸との見分け方は裂いた断面の根元に黒いシミがあるのが「ツキヨタケ」で嘔吐 腹痛 下痢をおこします。
毒キノコが何かを知って初めて「これは椎茸」と断定することができるのです。天然キノコは1つだけお得意のものを決めて特徴を覚え、それ以外はその特徴に当てはまるかあてはまらないかをよく観察します。また毒キノコで自分がお得意としたものに似たキノコは必ず一緒に覚え、違いの特徴を把握し見分けられるようになってください。
専門家や露店のご主人にはなかなか縁のない方は、日頃から天然キノコを食材にしているお友達を探すことをお勧めします。師匠につきまず1つだけお得意のものを決めて一緒にキノコ探しと調理と食事をして経験することが重要です。
美味しい天然キノコを味わうための努力をまとめてみます。
1、秋に産地の専門店を探してその場で味わう
2、観察会や露店で情報を得る
3、毒キノコは1つ1つ覚える
4、師匠を見つけて採取と食べ方まで教えてもらう
気軽にキノコ狩りを楽しむという訳にはいきませんが、美味しいキノコの味を知ってしまった人生とそうでない人生はだいぶ違ってきます。それなりに努力したり探求心から得られる知識は喜びにつながりますよ。
自分で見つけた天然キノコの味は一生の宝物、毒キノコが何かを先に知ってしまえばこの喜びは果てしなく続きますよ!
だってキノコはまだまだ奥が深くて人間が知らない種類がいっぱいですから。まず美味しいお得意のキノコをひとつだけ見つけたら新たな世界が始まること間違いなしです。
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