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インコといいましても、いろんな種類のインコさんがいることはご存知かと思います。
ですが、鳥という点に関しては同じ種類になりますよね。
では、家族のようにかわいがるインコがもしも病気になったとしたら…。
考えただけで悲しくなりますよね。
私も同じです。

しかも、インコのような小鳥さんは病気を隠すと言われています。
それはなぜかと言いますと、命を狙われやすい小型の動物であるインコの為、常に元気でいないと敵から狙われてしまう恐れがあるからです。
これは野生の時からの名残でしょう。
健気ですよね。

では、そんなインコに多い病気、そして、飼い主さんができることとしての予防法などご紹介させていただきます。

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インコの様子の異変に気付く

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病気をすると、人間と同様にインコにも異変が起こります。
人間のようにわかりやすく、熱が出るとか、明らかに顔色が悪いとかわかればいいのですが、インコは顔も毛に覆われているため、顔色はさすがにわかりません。

ここでは代表格のセキセイインコの病気をしたときの異変に関してご紹介します。
他のインコにも通じるものがあると思いますので、ご参考にしてください。

・元気がない
これは日頃から近くで見ている飼い主さんなら直感でわかるかもしれませんが、明らかに元気がないときは、インコにとっても何かが起こっているときです。
室温を27℃から30℃くらいに保温をしてみてください。

・体(毛や羽)を膨らませ、動かない
寒がっているか、体力を温存している状態になります。
いろんな病気の初期症状とも言われています。
やはり、この場合も寒がっている可能性があるので、温めてあげてください。

・ご飯をあまり食べない
この場合、一時的に満腹で食べないのか体調を崩しているのか、把握する必要があります。
これも普段から見ている飼い主さんであればわかると思います。
食べる量が明らかに少なく、食べない期間が長い場合は、体力低下や別の病気に繋がるので、早急に病院で診てもらってください。
そして、嫌がっているのに無理やり食べさせるのはやめてくださいね!

・吐く、顔や頭の汚れ
嘔吐していたり、顔や頭が汚れている様なら病気を疑いましょう。
嘔吐の場合は、消化されたご飯を吐いているのか、消化されていないご飯を吐いているのかも、しっかり見ておいてください。
そして、顔の汚れで代表的なのが、鼻の汚れ。
鼻の穴が明らかにつまっていたり、鼻水が出ていることもありますので、しっかり見てあげてくださいね。

また「吐き戻し」との違いも把握しておきましょう。
※吐き戻しとは…オスの習性で発情期の求愛だったり、雛に餌をあげる為に食べた物を吐き出します。
病気などで吐く場合は頭を左右に振って、吐瀉物をまき散らす感じですが、
吐き戻しの場合は頭を前後に振って、一か所に吐き出す様です。

うちで飼っているオカメインコも一時期、4ヶ月くらいの頃、吐き戻しをしていました。
首を上下に振ったかと思ったら、食べたばかりのご飯がそのまま滝のように流れ出て来て、ビックリしましたが、病院に連れて行き話を聞いてみると、吐き戻しでした。
見ていたら、普通の吐き方とも違いますし、吐くものもそのままの形でした。
おそらくですが、飼い主に対する求愛行動だとわかりました。

・フンの異常
フンの異常はいろんな種類があります。
色、形状が明らかにおかしい。水分が多い、血便があります。
素人目での判断ではとても見極めが難しいです。
フンに、目には見えない虫がいたりする例も少なくはありません。

明らかにおかしいフンの時には、病院で診察を受けるようにしましょう。
そのときは、異常だと感じたフンの持参も忘れずに…。
うちは、これまでフンで異常を感じたことはなく、ビックリするくらいきれいなフンをします。飼育し始めたころに、病院で検便の検査も受けました。
フンからわかることもありますので、気を付けて観察してください。

・咳、呼吸異常
咳をしたり、呼吸が荒い場合、呼吸音がおかしい時、口を開けて苦しそうに呼吸をしているときは要注意です。
様々な病気の可能性が高く、命の危険性のあるものもあるので病院で早急に病院で診てもらいましょう。

・毛並みの乱れ、はげている
何か皮膚にできものができていたり、自分で羽を引き抜いたり(毛引き)していませんか?
換羽の時期になると自分でいらなくなった毛を取り除くこともあるそうですので、換羽の時期だと毛引きと間違ってしまう場合もありますが、毛引きかどうかは素人目の判断では難しいと思います。
病院で相談するのもいいでしょう。

毛引きの場合、ストレスが原因で羽を自分で引き抜いたり掻き毟ったりする事があります。
ストレス軽減には、一緒に遊んだり、話しかける事が有効です。
うちは、遊んで攻撃が出てくるので、そのときは、一緒に世間話をしたり、相づちを打ったり、一緒に歌を歌ったりしています。
ただ、ストレス以外が原因の可能性もあるので、念のため病院で診てもらいましょう。
診てもらった方が、飼い主さんも安心だと思います。

・くちばしの異常
くちばしの質感が明らかにおかしくなったり、変形や変色、伸びすぎなどの異変があります。
危険な病気のサインでもあるので、少しでも異常を感じたら早急に病院へ行きましょう!
どの異変も普段から様子をしっかり観察していればわかることだと思います。
ですので、異変に気付き、少しでも様子がおかしい場合はインコでも診てもらえる病院を探しておくことをおすすめします。

では、次にインコによくある病気とその症状をご紹介します。

インコによくある病気とその症状について

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・風邪
人間にもよくある病気、風邪。インコも風邪をひくのです。その症状とは…
鼻水、くしゃみ、羽を膨らませ動かない、という症状があります。
風邪が悪化すると肺炎になり、最悪の場合は死に至る事もあるので、風邪だと甘く見てはいけません。
体を温めてあげ、ハチミツを水で溶かしたものをあげるのも良いでしょう。
また、病院で風邪薬を処方してもらう事をおすすめします。
特に風邪にかかりやすい時期は、春や秋の昼夜で温度差がある季節です。
また、夏場にも抵抗力が落ちてくると簡単に風邪をひきます。
生活空間の温度差を、出来る限り抑える事が予防としては大切です。
うちでは、なるべく一定の温度管理をしています。家にいるときは常時エアコンです。まだまだ成鳥とは言えない、6ヶ月なので気は抜けません。

・メガバクテリア症
聞いたことがあるかわかりませんが、その症状とは…
嘔吐、下痢、消化不良、体重減少があります。
長期間感染すると胃炎から胃がんになり、手遅れになるので早期発見が鍵。
早期発見出来れば投薬で治療は可能ですが、「昨日までは元気だったのに…」と言う声もよく聞きます。
この病気が発症すると、ご飯を食べていても体重が減少します。
見た目だけではわからない事も多いので、定期的に月に1回程体重測定をするといいかもしれません。
うちでは、爪を病院で切ってもらうため、そのついでに月に一度は体重測定をしてもらっています。
そのおかげで、ここ3ヶ月ほどは5g以内での体重の推移となっています。

・マイコプラズマ病
人でもよくあります、マイコプラズマ肺炎などの、マイコプラズマです。その症状とは…
鼻水、くしゃみです。
他の感染症を起こしやすくなる易感染症になることもあるので、二次感染の危険がある病気です。
治療は抗生物質の投与で行います。
予防法としては、住居スペースを清潔に保つ、ストレスを溜めないようにしてあげる事が大切です。
ケージ内の掃除をマメにしてあげることが大切だと思います。
うちは、とにかくくしゃみが多いですが、どうしても羽根繕いの時の脂粉が原因だということが最近わかりました。
でも、気になる時は病院で検査を受けてみるのもいいと思います。

・鉛中毒症
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、その症状とは…
嘔吐、震え、痙攣、糞の色(濃い緑色)、体温低下です。
鉛成分を摂取したことにより、中毒を起こす病気です。
治療が遅れると、最悪数日で死亡する事もあります。
鉛成分は、カーテンウェイト、中国製のおもちゃ、ステンドグラス枠、釣り用重り、ファスナーなどに含まれます。ファスナーは危険ですね。本当に身の回りに多いものになります。
インコは好奇心旺盛で、いろんな物をかじったりするので、ケージから出す際は注意が必要です。
うちでは、常時放鳥で飼っているため、本当に気をつけなければならないと思うのが、この鉛中毒症です。
治療は解毒剤の注射が有効ですが、そもそも鉛を摂取しない様にしておく事が一番大切です。気をつけましょう!

・毛引き・自咬症
インコにはよくあるこの行動です。その症状とは…
毛を引き抜く、毛を噛み千切るなどの、羽に対するものになります。
ストレス、感染症、アレルギー、寄生虫、皮膚炎、水浴びや日光浴不足など、
様々な理由から発症し、場合によっては皮膚を傷つけてしまう事もあります。
原因が多種多様なので治療が難しいとされています。
症状が現れたらストレスがないか、住居スペースは清潔かなど飼育環境を見直し、動物病院で診察を受け、獣医師とよく相談しての原因追及が大切です。
毛引きをしてしまうと、癖になったりしますので気付いた段階で獣医さんに相談するのがいいと思います。
ですが、この毛引きですが、治らないようです。
やはりストレスが関係しているからか、インコも強いストレスを感じる生き物というのがよくわかります。

・疥癬(かいせん)症
人間にもありますよね、疥癬。ではインコの場合はどのような症状があるのでしょう…
皮膚炎、皮膚のかゆみ、くちばしや爪の変形・くちばしの伸びすぎが症状になります。
ダニが感染して発症する病気で、最悪の場合は衰弱死もあり得ます。
治療は駆除薬を飲むか、皮膚に投与する事で行います。
予防方法として、住居スペースを清潔に保ってあげる事が大切です。
インコはキレイ好きなので、しっかりしたお掃除が大切なようです。
私も、今日はケージの大掃除をすることに決めました!!

インコには以上のような病気が多いようです。
これも、見ていて気付くことがたくさんあると思います。
ですが、手遅れにならないためにもかかりつけの動物病院にまめに相談するのがベストかもしれませんね。
では、最後になりましたが、基本的なこと…インコに対して人間の出来る気を付けてあげられることをご紹介したいと思います。

愛するインコにしてあげられること

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ペットを飼うということは、命を守ること、そして家族が増える事になります。
呼んで飛んできてくれると、本当にうれしいですし、言葉は通じませんが、お話をしていると、本当に世間話をしているような気になれます。
では、そんな小さな家族にしてあげられることを挙げてみたいと思います。

・ストレスを与えない
これは人間にも言えることですよね。
ストレスばかりのところにいる方が好きだ!という人はいないと思います。
インコもそれと同じなんです。
インコは繊細な生き物です。
大きな物音が苦手、衝撃が苦手、夜更かしさせられるのが苦手です。
それらのストレス要因を少しでも減らしてあげる事こそが、大事な第一歩だと思います。
なるべくなら、いきなり大きな物音を立てたり、ドタバタしたところにずっといさせない。
衝撃というのはあまりないかと思うのですが、インコは地震が苦手です。
地震が起きたら、人の安全を確保したのちに、インコに駆け寄って、大丈夫だよ!と一言声をかけるだけで、安心できると思います。
そして、夜更かし。
これは、私もあまり強くは言えないのですが、うちの場合は自我が芽生えて、眠い時は本当に不機嫌です。
でも、仕方ないですよね。人間の赤ちゃんだって眠い時はぐずります。それと同じなんです。
インコの場合、人間のようにミルクをあげたりしなくていい分、静かにして部屋を暗くするか、ケージに布を被せて暗くしてあげたら静かに眠りにつきます。
眠たいから、寝かせて~!と言っているのに、無理に起こしておくのはやめましょう。

・愛情たっぷり!
インコは愛に溢れた鳥です。
ですが、愛を与えないと寂しくて死んでしまいます。
寂しくて死んでしまうというよりも、愛のある目で見てあげることによって、病気を早期に発見できるため、手遅れにならなくて済むと言った方がいいでしょうか。

たくさん遊んであげてください!
たくさん見てあげてください!
たくさん話しかけてあげてください!
そして、最後までちゃんと見てて、全うさせてあげてください!

今回、インコの代表としてセキセイインコのお話をさせてもらったのですが、コザクラインコもボタンインコもオカメインコも美声インコも全て同じです。
気を付ける点も同じですし、愛情もないよりあった方がずっといいです。
ちなみに、今回使わせていただきました画像はうちで飼っているオカメインコの画像を使わせていただきましたことをご了承ください。

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今、この子ができることは、音楽にのって踊ること。
笑点のテーマを難しい顔をしながら、途中まで歌うこと。
暴走族の音マネをすること。
プロテニスプレーヤーのジョコビッチ選手の応援をすること。
水浴び(およそ10分)長いです。
一緒にお昼寝。一緒にご飯。その程度ですが、多分遊ぶ時間もお話しする時間もとてつもなく多いと思います。
それでも、飼い主の私はもっとどうにかならないものかと悩んでいます。
言葉が通じないって、もどかしいです。

ですが、そんなもどかしさを乗り越えて、愛情はほんの少しは伝わっている気がします。
今は、夜。うちのおでん(名前)は寝ています。
なぜか、大仏の置物にもたれかかりながら…。彼のお友達はどうやら、物言わぬ大仏さんのようです。

インコを飼っている方へ…
最後まで飼ってあげてください。
これでもかってほどの愛情を注いであげてください。
お話ししてあげてください。
そしたら、きっと長生きしますよ!

インコの長生きの秘訣、それは…飼い主さんの愛情ですから!

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